元警察官のはやぽん(@hayapon_adhd)です。
いつもブログを読んでいただきありがとうございます。
警察官として採用されると警察学校に入ります。
警察学校卒業後は警察署(交番勤務)に配属になります。
警察署で勤務したのち、私は機動隊に異動になりました。
今回は私が配属された機動隊の仕事内容・エピソードなどについてまとめました。
機動隊での仕事とは
①官庁や国会等の重要施設の警備
不審者が重要施設で犯罪を起こさないか、各機動隊が交代制で365日休みなく警戒しています。
大使館なども警備しているのですが、警備を担当している施設で侵入者や犯罪を起こされたら国際問題や警察の信頼低下に繋がりますので、警戒中はいつも真剣勝負でしたね。
程よい緊張感の中で警備するので時間が過ぎるのもあっという間でした。
国の重要施設や大使館を守る仕事が国のためになっているんだという充実感を実感しながら警備に就いていました。ほんと、貴重な経験でした。
②デモの警備
交通の安全を確保するために、道路に出てデモ隊の行進を交通規制、誘導します。
普段の訓練では誘導の仕方、車の規制方法について繰り返しシミュレーションしています。
③年末年始の警備
お正月になると各神社、お寺に出動して参拝客の誘導をしています。
大勢の方が神社やお寺に参拝しにくるので参拝客が安全に進めるように誘導をします。
寒い中、長時間立って誘導するのでトイレが近い私にとってはなかなか大変な仕事でした。
生理現象をどうしても我慢できない時は待機している先輩などへ応援を呼んで交代するのですが
お前、めっちゃトイレ近いな笑
冬になると応援が多くなるわ
はい、冬になるとトイレに行く回数が増えるので応援が多くなります。
先輩方、ありがとうございました笑
※機動隊では現場で活動する隊員を支えるため様々な車両が活躍しています。トイレカーなんていうのも機動隊は保有しています。
④東北の大震災の時は現地での行方不明者の捜索やパトロール
→とても貴重な体験でした。
東北の地震が発生した時は交番勤務をしていましたが、常勤の機動隊だけでは人手が足りないということで交番勤務から被災地に派遣されて2週間被災地に行って行方不明者の捜索に行きました。
この時に、悲惨な光景を目にしてメンタルに不調をきたす警察官がいたという話を聞きました。
普段の機動隊の訓練では、①~④までの事態がいつ起きてもすぐに臨機応変に活動できるように訓練に励んでいます。
機動隊時代、ADHDの特性でやらかしたこと
先輩のご飯の買い出しは下っ端の役目。
いつも先輩の注文を取り、若手で買いに行きます。
その日は牛丼チェーン店への買い出しでした。
ここでADHDならではの失敗が・・・。
なんとなんと、先輩がどうしても食べたかった紅生姜。
これを入れるのを忘れてしまったのです。
紅生姜忘れてしまいました
紅生姜忘れるバカがどこにいるんだよ!!!
延々と紅生姜をつけ忘れたことを怒られ続けました。
そういう細かいところまで気がつけないなんて怠けてるんじゃないのか?
一度言われたことだろ。
普段何も考えてないからこんな事になるんだ
忘れたのは申し訳ないけど、紅生姜でここまで怒れるって逆にすごいわ
なんか面白いなー
と色々考えて
気づいたら1時間経っていました。
紅生姜で1時間怒られました(笑)
紅生姜で1時間怒れるって逆にすごくないですか?
怒られた教訓を生かし、常にバックに箸と紅生姜を入れるようになったことからさらに荷物はパンパンに笑
先輩、その1時間もったいないですよね?
先輩、その1時間でもっといろんな仕事ができたはず・・・・。
肝に命じたこと:紅生姜は絶対忘れてはいけない。
改善策:常にカバンの中に紅生姜を入れて持ち歩く
紅生姜だけでなく、お箸を忘れても行けないので、バックの中に紅生姜と割り箸は常備してました。
機動隊で学びました(笑)
社員旅行でへ温泉地に行ったら・・・
とある温泉地の旅館に社員旅行で行きました。
余談ですが、警察官は職場のことを会社と言います。
警察の仕事に興味を持っている人、敵対している人がどこにいるかわからないので、会話から警察官だと悟られないように飲み会の時などは会社などの隠語を使っています。
お風呂に入り、夕食の宴会で楽しくお酒も飲み、各自、部屋に戻りました。
あれ、財布がない!!!!!
1人や2人ではありません。
参加メンバーほとんどの人の財布がなくなっていたのです。
大事件!!
そりゃ、酔いも冷めましたよね。
部屋の中の貴重品ロッカーに入れていた人の財布は無事でした。(私は入れていたので無事でした、普段は物の管理はあまりできていないのにその日に限ってしっかり金庫に入れていました笑)
部屋のカバンなどに入れていた人の財布はすべて盗まれていました。
部屋の鍵はかけていました。
全員警察官ですから、戸締まりはしっかりとしていました。そこは抜かりなく・・。
どう考えても旅館の従業員が怪しい。
旅館て布団を敷きに来ますからね。
すぐに地元の警察署に連絡。
めちゃくちゃ眠そうに現れた警察官。
遅い時間でしたからね。
「本当に鍵を掛けてたんですか?酔ってるから勘違いなんじゃないですか?」
という感じだったのですが、
私達が警視庁の警察官だとわかった瞬間、態度が変わりました。
応援も呼んでくれました。応援の刑事さんがたくさんきました。
てか、相手が警察じゃなかったら本気出さないのか??いや、そんなことはない、どんな人でもしっかり仕事はしていますよ!
楽しかった宴会の酔いもすっかり冷め、深夜に警察署で事情を聞かれる警察官たち・・・。
なんとも不思議な光景。
旅館に泊まった際は貴重品の管理には気をつけてください。
貴重品ロッカー(金庫)に入れましょう!
剣道素振り事件
警察官は柔道か剣道必ずどちらかを練習します。
昇段審査が年に数回あります。
朝も出勤前に道場でへとへとになるまでしごかれて、そのあとは先輩たちの食事の注文を聞いたり、雑用をしたりと朝から晩までずっと動きっぱなしでとても疲れている中、警備先の担当場所を立って守っていなければなりません。
このような慌ただしい一日を過ごしていたある夜勤の日、同僚が剣道の形の練習をしていたところを通行人に目撃されて110番通報されました。
夜、一人で担当場所で立っているととても眠たくなります。
少し伸びをしたり、立つ場所を変えたりして眠気と闘っています。
眠気覚ましと昇段審査の練習のために同僚は持っている警棒で剣道の形の練習をしていたところをたまたま一般人が通りかかり通報されました。
「警察官が棒を振って遊んでいる。」
誰がやっていたのか、確認のための聞き取りがありました。
結果としてその同僚はお咎めなしで何事もなかったのですが、それで通報するのかって思いました笑
さいごに
機動隊では最も苦手な書類作業や事務作業もほとんどなく、頭を使うよりも身体を使う仕事であったため、多動、衝動傾向の強い私にとっては楽しい思い出の方が多かったです。
警察では本当に様々な仕事や部署があり、その中でも機動隊では自分にとってとてもおもしろくやりがいのある部署でした。警察に限らず、才能や自分の能力を発揮できるのはその人の置かれた環境と一緒に仕事をする人次第なんだなと記事を書いて改めて思いました。
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