今回の記事は発達障害である私が休職してからADHDの診断を受け、その特性と向き合えるようになるまでに試行錯誤してきたことについてお話します。
メンタルが落ち込み、休職を経験したADHD当事者の私がどのような事に取り組んできたのか発達障害の当事者や当事者の身近にいる方に参考になる記事を紹介できればと思っています。
ADHDの特性が仕事の障害に・・・
私はいくら確認をしても書類上の記載ミスや誤字・脱字がなくなりません。指摘を受けて修正。上司に確認。また指摘を受けて修正。また確認。修正したつもりが修正されていない、修正していく過程で正しかった部分を修正してしまい、修正箇所が増えたりします。修正しすぎて確認のために印刷した紙が机の上にあふれ、雪崩が起きるレベル(笑)ここまでくると何をしなくてはいけないのかわからなくなり、完全に負のループに陥ります。もう頭の中はぐちゃぐちゃです・・・。
何したらいいの???
また、やるべきことが複数あるとき、優先度の高い作業は作業Aだとわかっていても作業Bが一度気になりだしたら作業Aを投げ出して、作業Bをやり始めてしまいます。
例えるなら気になった電車があったのでそれに向かってよちよちと歩いていたのに、途中で気になる車をみつけてそちらに急転換するうちの1歳の息子のようです。
頭の中は1歳児なのかな・・笑
とっても純粋なだけだよ!
興味があっちこっちにいってしまっている状況が常日頃なんです。仕事でこれをやってしまうので、上司からきつーく叱責をされるわけです。冷静に今考えるとそりゃ怒られるよな。と思うのですが、いろいろ試してはみたものの、どうしても改善できません。
また、ADHDの「衝動性」により物を買うことを我慢したり、節約しようとする意識が働かないので気が付いたらコンビニや本屋で数千円も必要がないものを買ってしまったりと金銭管理でもとても困っていて何とかしなきゃと思っていました。自分では
浪費癖は悪いことだと分かっているはずなのに現金を持ってる状態でコンビニの横を通りかかると自分の衝動を抑えることがどうしてもできずに自己嫌悪していました。
この特性をどう活かすか考えた日々
発達障害とはそもそも能力の凹凸差が大きい生まれつきの脳機能障害です。私は苦手な分野は極端にできません。自分の得意分野であれば他の誰にも負けない成果を出せるという自信があります。でもこの自信を得るまでかなりの時間を要しました。
<休職期間中の2年間やっていたこと>
①ひたすら図書館に通い詰め、読書、読書。ひたすら何か役に立つもの、この暗闇を抜け出すヒントがないものかとありとあらゆる本を読み漁りました。とにかく本を読みまくった日々でした。休職中でお金も苦しかったので図書館に本当にお世話になりました。図書館て、本当に素晴らしいですね。
②通院している病院で主催している職場復帰プログラムに週4日参加。先生の講義を受け、グループワークをし、その中で得たことを実践したりと試行錯誤の日々でした。※参加当初は先生から来れる日だけでいいからと言われたからと、週4開催される中、週に1回行けばいい方でした。ADHDの特性がバリバリ出て、講義中5分と座っていられず、すぐに退出してしまうようなひどい状態でした。この辺のお話については追々記事にしていこうと思います。職場復帰プログラムでは、自分と同様に精神に不調をきたし、退職もしくは休職をし、復職を目指している人たちと知り合いました。
辛いのは自分だけではないんだ!
と分かってからは治療にも前向きに取り組めるようになり、自己分析を進めることができるようになっていました。
今生きている世界の視野を広げる
今までの自分は会社の中の評価だけが世界の全てで、上司からの目や評価ばかりを気にして生きてきました。その結果、適応障害を発症して2年間休職することになってしまいました。しかし、発達障害者の当事者会に参加し、共感できる仲間が出来ると
会社だけが自分の居場所じゃない!
と、視野が広まり、自分の能力を活かせる仕事や分野が見えてくるようになりました。会社と家だけの狭い世界にいると視野が狭くなり、自分の伸ばせる能力や特技を見つけることも難しくなります。精神の健康にとって孤独は最大の敵だと思います。当事者会だけでなく、「twitter」や「facebook」を活用すれば趣味や特技を共有できるコミュニティはたくさんありますので、仲間などを探して視野をひろげることがとても大事です。私は休職中に参加した職場復帰プログラムで知り合った様々な人との関係を通しても自分の中で視野が広まりました。自分の人生だから自分が中心でなくてはいけないはず。自分が幸せかどうかが一番大事、と思えるようになったことが前を向けるようになったきっかけの1つです。
自己分析をする
私は自己分析のために下記2点を実施しました。
1.毎日日記を書く※簡潔に・・・
人から怒鳴られたり、自分が我慢できない出来事があったり、言われたりするとイライラやモヤモヤ等の感情が起こった時のことを詳しく書きます。
日記例)列に並んでいる時に横から割り込まれたため、イライラした
この出来事に対して、なぜイライラしたのかを分析をします。※この感情を分析するというのは職場復帰プログラムの中で教わった手法です。
列に並んだら横から割り込むのはマナー違反であり、横に入りこむのは絶対に許せないから(という価値観が根本にある)マナーを守るべきという期待を裏切られた悲しみや憤り等のネガティブな感情がミックスされてイライラとなったのではないか。つまり、イライラする原因は相手の行動や考えに期待していて裏切られた反応として悲しみや失望感という感情が起こり、様々な感情が合わさってイライラしたんだろう。と会社帰りに会社近くのコンビニのイートインスペースで分析するのが日課となっています。
コーヒー飲みながら一日の振り返りやってます。
2.日記で書いたこと・分析したことを職場復帰プログラムのグループワークで発表する
感情の分析と振り返りを職場復帰プログラムのグループワークで発表し、みんなからの肯定的なフィードバックが得られた場合、自分の行動が正しかったんだ!と自信に繋げることができました。自信を持つことができることで徐々に自分自身を受け入れるようになったんだと思います。
上記2点を継続的に実施していくことで徐々に自分の感情の統計データを蓄積することができ、自分の思考・考え方の癖・性格を掴んでいくことができるようになりました。自分という人間を把握することができるようになりました。
自分の得意なことに注力する
他の誰にも負けない強みが分からないのは自分の苦手な仕事や作業を周りと同じようにしようとしているからでした。能力の凹凸が激しいので全力で苦手なことを改善しようとしてもそれを難なくこなしている障害のない人達に勝つことは出来ません。なので得意なことを見つけて伸ばすことが出来れば、障害のない人よりも遥かに少ない労力で高い成果を出すことができるようになるのではないかと思えるようになりました。自分の強みを職場復帰プログラムの先生は見抜いてくれていました。
はーちゃんさんは確かに事務作業や誰でもできる単調な仕事は苦手かもしれないけど、自分や人の感情を言葉に変えて人に伝えやすく話すという能力が高いよね
とよく褒めて下さりました。この先生からの言葉がとても嬉しかったです。自分の特性のことを理解してくれている先生だからこそ説得力がありました。自分の強みを徐々に見出すことができました。
自分の長所が分かってきたぞ!
自分1人だと見えてこないことがたくさんあるんだな〜。
自分の弱点を改善・伸ばすのではなく、他の誰にも負けない強みを探し、伸ばしていくことで他人の評価や他人の目を気にしてびくびくしていた自分はいなくなりました。この精神状態なら安心して復職できると考えられるようになりました。
誰にも相談できないよ、という方に「ここかる」のカウンセリングがおススメです
私は自分の発達障害(ADHD)の特性を正しく把握するためにこの記事で紹介してきたようなことを色々と試してきました。日々感じたことを日記に書いて自分に起こった細かな変化を記録したり、うまくいったことや失敗したことの原因を分析したりと…
何より自分の発達障害を受け入れるきっかけになったのが家族や信頼できる身近な人、信頼できるクリニックのカウンセラーや先生だったり、本当に色々な人に悩みを相談したり、話を聞いてもらってやっと自分の発達障害を受け入れるということができるようになっていきました。
- 自分に表われている発達障害の特性はどんなものなのか
- 発達障害の特性はどんな時に出た時に困ってしまうのか
- 自分の発達障害の具体的な対処法
- 周囲の人にお願いしたいことや知ってほしいことについて
私が発達障害の特性を受け入れるためにしてきたことです。しかし、これらの作業を一人で行うのはほぼ無理です。
自分一人でできないことは人に頼ることが大切です。発達障害を受け入れるまでの私は自分の悩みや弱さを他人に打ち明けることに対して強い抵抗感を感じて過ごしてきました。人に悩みを相談することは自分が周囲と比べて劣っている人間だとずっと思い込んできました。そして誰にも相談することができないことで人間関係や仕事の悩みを誰にも相談することができずにストレスをため続けて休職、発達障害の診断を受けることに…
発達障害の傾向を持つ人は人に頼ったり相談することが苦手な人が多いです。
悩みを相談したり自分の弱さや弱点を相談する=自分は弱い、劣っている、と結論づけてストレスを溜めてしまう発達障害の人、たくさんいます。
しかし、私は自分の経験を振り返り、誰かに相談することは発達障害の特性を受け入れるために重要だし必要なことだと感じています。
私は幸いなことに通っているクリニックの先生やカウンセラーの方が親身になって話を聞いてくれる方々だったので何でも話すことができ、それが障害を受けいれるきっかけになりました。
身近に頼りにできるクリニックやカウンセラーがいない、誰に相談すればいいのか分からない……
身近に相談できる人は頼れる人がいなくて辛い、そんな悩みを持つ人におススメしたいのがオンラインカウンセリングサービスの「ここかる」です。
「ここかる」はオンラインを活用してスマートフォンやパソコンから24時間いつでもどこでも臨床心理士や公認心理士によるプロのカウンセリングを受けることができます。
相談料は最安のプランが1回25分あたり969円~(臨床心理士などの公的資格保有のカウンセラーによるカウンセリングは1361円~)
診療内科や精神科に行って対面でカウンセラーに相談に行く場合、1時間8000円とかが相場なのでカウンセリングって敷居が高いしお金の問題でカウンセリングをためらう人も結構います。
勇気を振り絞ってクリニックでカウンセリングを受けてもしカウンセラーと信頼関係が築けなかったり相性が悪かったりするとかえってストレスにつながります。
そんな方におススメなのが「ここかる」です。
オンラインでカウンセリングを受けることができるのでクリニックに実際に行くよりも料金が安いし、カウンセラーが合わないと感じたら替えることも簡単です。
サービスの詳細や使い方については下の記事に載せていますのでそちらをぜひ見てください。
「ここかる」はクリニックでカウンセリングを受けるのは料金が高くて敷居が高いと感じている方、近くに発達障害について相談できる人がいなくて困っているという方にぜひ受けていただきたいサービスです。「ここかる」で悩みをスッキリしていただきたいです。
最後に
私は復帰に向けての復職訓練や復帰後の仕事をこなしていく段階で何度も何度も障害が起因となって引き起こされる壁にぶつかってきました。しかし、上記で述べたようなことを実施したり、主治医の先生や職場復帰プログラムの先生に都度、都度、相談し、解決策や、方向性を示していただきました。何度も何度もこれを繰り返し、今は精神的に安定した状態で仕事が出来ています。まだまだ改善の余地も多く試行錯誤の日々です。
主治医の先生やカウンセラーなど身近に相談できる方がいない、カウンセリングは1時間8000円くらいと高くて経済面で相談する余裕はないけど発達障害のことを誰かに相談したいという方に「ここかる」は24時間いつでもどこでも相談できるとても便利なカウンセリングサービスです。
色々な対策の方法や相談できる資源があります。今回紹介した方法を試してみて自分に合った対策を見つけて頂ければと思います。
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