発達障害は公表した方がいいのか

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はやぽん(@hayapon_adhd)です。

発達障害を診断された人の中には家族や職場の同僚、上司に障害の事を理解してもらえずに辛い思いをしている人がいます。
私もADHDを診断された時に職場に自身の発達障害のことを公表しました。
職場では発達障害について理解を示してくれた人がいた一方で、症状の理解や配慮をしてくれない人もいるという状況でした。
発達障害という言葉自体はよく知られるようになってきましたがその中身、障害の特性について理解できる人といない人と別れるという状況があります。そのために発達障害をカミングアウトするべきかどうかの問題で悩む当事者が出てきてしまいます。
今回は当事者の立場から、発達障害の診断を受けた時に職場に公表した方がいいのかどうかについて考えてみたいと思います。

発達障害のカミングアウトは慎重に

発達障害のことを職場に公表した方がいいのかについてはケースバイケース、職場の環境やその人の人間関係次第です。
一緒にいる機会が多い家族や身近な親友には発達障害の診断を受けたことを伝えて理解をしてもらうように働きかける事は重要だと考えています。
私も自分自身がADHDの診断を受けたときは真っ先に妻に診断を受けたことを伝え今後どうするべきかを一緒に考えていきました。

職場に安易なカミングアウトはおすすめできない

発達障害という言葉は広く知られるようになってきています。
有名人が発達障害の診断を受けたというニュースも時々流れてきます。
発達障害という言葉だけが知られてきていて肝心の障害の症状や特性については関心がもたれていないというのが自身の経験から感じた感想です。

人によって障害特性は全く違うということが知られていない

発達障害という言葉は知っているけど障害の中身について全く知識がない人に対していきなり

発達障害の診断を受けた人
発達障害の診断を受けた人

私、発達障害って診断されました

とカミングアウトしても、された側はどう接して良いのか混乱してしまいます。
私は診断を公表して苦い経験をしましたのでそのことについてお話ししたいと思います。

発達障害の事をよく知らない上司
発達障害の事をよく知らない上司

発達障害ってよく忘れものとか遅刻する人だよね。

それって甘えなんじゃないの

で、こっちはどうしたらいいの?

私は発達障害の診断名は職場に診断を受けてすぐに伝えましたが、肝心の障害の症状の具合やその特性に対してどう対策したら良いのか、また職場に仕事上でどのような配慮をしてもらいたいのか対処方法を分析できずに伝えてしまったため誤解を受けて非常に辛い経験をしてしまいました。

障害特性の自己分析、一人でできるのか問題

私はADHDの診断を受けた後に困ったことがありました。
自力で発達障害の理解や分析をして、仕事や生活で困らないように対策するのは難しいと感じました。
発達障害は生まれつきのものなのでケガや他の病気のように治るというものではありません。
治らない障害である以上、自分の苦手な作業や仕事であってもある程度苦手に感じないように工夫していく。またはある程度適応しなければならないという課題について一人では解決できないと感じました。
そこで適応障害で休職中だった私は通っている診療内科で復職希望者向けの職場復帰プログラムに参加して自己分析、休職に至った原因と対策、どうすれば発達障害を抱えながらも困難を感じないで仕事に復帰できるのかの分析をしていくことになりました。

この職場復帰プログラム(リワークプログラム)、どのような環境や人間関係でつまづいて適応障害になってしまったのかの原因の追究からはじまり、ストレスからの立ち直り方、自身の発達障害の特性の理解と職場復帰時に自分のADHDを職場にどうやって伝えて仕事上どのような配慮をもらえるのかまでグループワーク形式で学びました。

カミングアウトは自己分析と障害特性の対策ができてから

私はADHDの診断を受けてから自身の発達障害特性への理解、特性の対策方法についての分析がある程度できるまでに2年くらいかかりました。
それも職場復帰プログラムで心理や医療のプロの元で支援を受けた期間で。一人だと多分できなかったと思います。

私のように適応障害やうつ病で仕事を一時的に休んでいる人であれば職場復帰プログラムを活用して復職をするというのがおススメです。職場復帰プログラムは精神科・診療内科で行っている所も多く、クリニックのホームページを検索すれば探すことができます。

アウトプットは自己理解するために重要

発達障害の特性の理解と対策に役だったものについてご紹介したいと思います。
『学びを結果に変える アウトプット大全』(著者:樺沢紫苑 サンクチュアリ出版)です。


学びを結果に変えるアウトプット大全

著者によるとほとんどの人がインプット中心の学び・働き方をしているそうで、これは本当に効率が悪く成長につながりにくい方法だそうです。
本書では、学びをアウトプット中心にすることで、自己成長を飛躍的に爆発させて自己の学びの効率を最大限発揮する方法を紹介しています。
著者の樺沢紫苑氏は精神科医でありながらも作家として数十冊の本を出版しています。

多忙な生活の中でインプット中心の学びでは自身の成長につながることはないと結論づけてそこからアウトプット中心の生活にシフトチェンジしていったそうです。

(引用:サンクリュアリ出版より)

学んで頭の中に入れた知識を感想文にする、誰かに書く、内容を要約するというアウトプットをすると必ず「なぜそうなのか?あの場合はどうなのか?」という疑問が生じます。
その「なぜ?」を追求することで気づきが起こり、疑問を解決する度に人間は成長する。
逆にアウトプットしないと成長はしないということです。

私

職場復帰プログラムで発達障害の知識や障害の特性について勉強した。

そして学んだ知識を日記に書いてみたりグループワークで発表すると確かに理解が深まるし、話して他の人の意見を聞くことで自分では思いもつかなかった考えがあるということを知った。

(引用:サンクリュアリ出版

親しい人の数分間でいいので毎日雑談するということも「ザイオンス効果」といって信頼関係が構築されて話した時に深い会話をすることができ学びの効果が高まるということも知り、「なるほどなー」と感じました。
そして学びの効果を高めるのに最も効果的なのは「人に自分の考えを教える」ということ。

(引用:サンクリュアリ出版)

自分では分かっているつもりでも、人に自分の分かっている内容を説明しようとするとうまくできないという経験は誰でもあるかと思います。
このうまくいかなかった経験こそ成長の一歩でうまくできなかったことが克服されることで知識が自分の血肉になっていくという事なのです。
私は発達障害のことについて図書館で関連する本を読んだり、インターネットで仕入れた情報を職場復帰プログラムのグループワークの場で発表していました。十数人を目の前にして本を読んだ感想、他の発表者の意見の感想、その他発達障害の特性と対処方法などについて自分の思ったことを話していました。
人前で自分の考えを話すことはとても緊張しますが「自己分析を深めるにはとても効果的なのだ」と著者の本を読んで思いました。
発達障害の対策、特性の理解をして仕事でうまくやっていく方法を探したいと考えている方はぜひ自分の考えや感想を伝えるという機会を作ることをおススメしたいと思います。
※私も自分のブログやtwitterで考えや意見をアウトプットする機会を意識的に増やしています。これもこの著書を読んだからこそアウトプットって大事だなと感想を持ったからです。


学びを結果に変えるアウトプット大全

発達障害を周囲に伝えるか迷ったら専門家に相談しよう

私自身も35歳で発達障害(ADHD)と診断されました。
ADHDの診断を受けるまで、日常生活や仕事でのストレスを誰かに相談することができませんでした。
身近にいる家族、友人にもこんなことで相談するなんて恥ずかしい。と悩みがあっても相談できずにストレスを溜め込み続けた結果約2年半も休職することになってしまいました。
発達障害の特性がある人、私のように誰かに相談することが恥ずかしいと感じたり、相談することが苦手な人、とっても多いんだそうです。
私は自分の悩みや弱さを他人に打ち明けることに対して強い抵抗感を感じていました。
私は自分自身の経験を振り返り、誰かに相談することはとても大事なことだな感じています。
そんな時に誰かに相談できる人がいれば……
そんな悩みを相談できなくて悩んでいる人におススメしたいのがオンラインカウンセリングサービスの「ここかる」です。
「ここかる」はオンラインを活用してお持ちのスマホやパソコンから24時間いつでもどこでも臨床心理士や公認心理士によるカウンセリングを気軽に受けることができます。
そして価格は最安プランが一回969円~

サービスの詳細や使い方についての記事を下記に載せていますのでこちらの記事をぜひ見てください。

診療内科に行って対面で精神科の先生やカウンセラーに相談するのってすごーく緊張するし、疲れます。
勇気を振り絞ってクリニックに相談に行ったのに先生と合わなかったり、どのクリニックを選べばいいのか全然分からなくて困った、という経験が私にはあります。
合わないクリニックでカウンセラーにかかるとそれだけでかえってストレスになって治療が長引いたりなんて…
そんな方に上の関連記事で紹介した「ここかる」というオンラインカウンセリングはぜひおススメなんです。
オンラインでカウンセリングを受けられるのでクリニックに実際に行くほど敷居も高くないし、合わないカウンセラーなら替えることも簡単にできます。
「ここかる」はクリニックに行くほどではないけれど誰かには相談して悩みを話したいという方に受けていただきたいサービスです。
ここかるでみなさん心を軽くしてください。


さいごに

今回は発達障害の診断を受けたことを職場にカミングアウトするときは慎重にカミングアウトする際は発達障害の診断名とともに自分自身はどのような障害特性でどのような業務や作業が苦手なのかが自分で分かっていること。また苦手なことについてどのような対策や工夫が必要で職場にどのような配慮が欲しいのかも伝えることが重要だということを紹介しました。

そして自分の障害についての自己分析、考えていることの理解を深めるためにはアウトプットが重要であるということ。私はアウトプットの重要性を樺沢紫苑氏の『学びを結果に変える アウトプット大全』(著者:樺沢紫苑 サンクチュアリ出版)で学んだということをお伝えしました。自分の発達障害を伝えて業務上で配慮をお願いすることの前に自己分析、障害の特性を身近な友人、家族、理解者にアウトプットして理解を得るという所からして頂きたいと自分の経験から思います。
周囲の人に話しても自分の発達障害を受け入れてもらえるのか?迷うこともあると思います。そんな時は「ここかる」という安価でいつでも相談できるカウンセリングサービスがありますのでここで相談してもらえたらと思います。

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この記事を書いた人

このブログを運営しております、「はーちゃん」です。会社の人間関係が原因で、うつ状態になり、休職。休職中に発達障害(ADHD)と診断されました。2年半の休職を経て元の部署に復帰しました。私と同じような境遇で悩んでいる方、悩んでいる方の友人や家族の方などに、少しでも有益な情報発信をしていければと思います。

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