私は警察官として約10年勤務してきました。部署異動がきっかけとなって人間関係や仕事内容の急激な変化に対応しきれずに適応障害を発症して2年半休職することになりました。休職した経緯を整理していくうちに自分自身が発達障害の一つのADHD(注意欠如多動症)を持っていることが分かりました。
私はこれまで当ブログで自分自身が経験してきた休職中の過ごし方や発達障害の向き合い方、復職するために取り組んだいいことなどを紹介してきました。
ここではこれまで紹介して記事を整理し、自分は診療内科に相談した方がいいのか?休職した方がいいのか?の手順をまとめていきたいと思います。
この記事を読めば自分が困った時の行動の参考になるかと思います。
適応障害かな?と思ったら
人は誰でも嫌なことがあれば落ち込みます。それはとても正常な反応です。ですが、それも度が過ぎれば適応障害という病気になったりすることもあり、そうなって場合は医師の治療を受ける必要があります。
適応障害という病気は決して特殊な病気ではなく、生活をしていると受けるストレスの反応からくる誰にでも起こりうる心身の変化です。
私も適応障害になる前は警察官としてごく普通に勤務をしていました。適応障害を発症する直前には勤務を希望していた部署への異動も叶ってとても嬉しい気持ちでいっぱいでした。
希望して部署での勤務は前部署とは全く違う業務内容だったので、毎日が新しいことの連続でとても充実して刺激的でした。
ところが新しい部署では前部署よりも書類や報告書の量が多く、仕事の流れも早いので徐々に仕事についていくのがきつくなってきました。
忙しくなると仕事でのミスも増えて上司や先輩からの指摘も多くなっていきました。新しい環境に対応できず、もともと持っていたADHDの特性からくる「不注意」の特性から部署での仕事についていくのがしんどくなっていったのです。
何度やっても仕事の手順が覚えられなかったり、ミスを繰り返す頻度が増えていき異動して一か月を過ぎたあたりから自信をすっかり無くし、毎朝出勤するのが辛いと感じるようになってきました。
- 勤務場所の最寄り駅に近づくと胸が苦しくなる
- 以前よりもぼーっとする時間が増えてきた
- 報告書を書いていると「誤字やミスを後で指摘されるんだろうな」と想像してしまい動悸や冷や汗が止まらない
- いつ110番が入るのだろうかと考えると頭が真っ白になる
- トイレの個室など、一人になれる空間に入るとなぜか涙が溢れ出る
のような症状が出てきました。
このような症状がある時は診療内科や精神科を受診して医師やカウンセラーなどの専門家のアドバイスを受けることをおススメします。
私が適応障害になって診療内科を受診するまでの経緯については下記にリンクがありますのでそちらをぜひお読みください。
適応障害で休職した人が仕事に復帰するためにやってほしいこと
私は転勤を期に適応障害になり、仕事を休職することになりました。
適応障害の診断をしてくれた医師からは3か月の休職を命じられ休養を取ることになりました。
しかし、そこで私は気持ちが焦ってしまって復職に失敗することになってしまいました。
なぜ復職に失敗してしまったのかについて簡単に説明します。
私は適応障害になる前までの完璧な状態まで体調や心の状態を完璧に回復させなければならないと思い込んでしまい、適応障害が治っていないにも関わらず担当上司に「もう大丈夫です、復職できます。」と申し出てしまったことが失敗の原因でした。
自分が家で休養している間も同僚や上司は頑張って仕事している。自分なんか今は毎日家にいるだけ。休職中は何もできないなんて自分はなんて弱くて情けない人間なんだ。一日でも早く社会復帰しないとこのまま自分は社会から取り残されてしまうんじゃないだろうか?絶対に3か月の間に復職しよう。
と必要以上に自分を責め、勝手に自分を追い込んでいました。
復職を焦るあまりに自分の気持ちと身体の状態を冷静に見極めることができなくなっていました。気持ちの焦りから「もう大丈夫です。」と何度も担当の上司に伝えていました。
心も身体も整っていない状態で復職に臨んだことですぐに復職を断念することになってしまい、休職を延長をすることになりました。
1回目の復職失敗の経験を生かすために2回目の休職では休職した人たちが職場復帰するために通う職場復帰プログラム(リワークプログラム)という治療を受けることにしました。
現在休職中に方や心と身体が辛くて仕事を休もうかなとお悩みの方に向けてぜひ一度下記のリンクから「発達障害の私が復職するために取り組んだプログラム」をお読みください。
発達障害とタイトルにはなっていますが、うつ病や適応障害の方にも参考になる記事だと思いますのでぜひ確認してください。休職中の過ごし方の参考になるかもしれません。
発達障害や適応障害を受け入れるまでのステップ
私は適応障害を発症して休職、2年半の休職期間を経て仕事に復帰しました。休職期間中に発達障害の1種であるADHD(注意欠如多動症)の診断も受けることになりました。
気持ちの焦りから身体と心が回復できていない状態で復職にチャレンジし、一度復職に失敗したという苦い経験があります。
私のように発達障害を抱えていたり、うつ病や適応障害で休職している人が復職するということは思っている以上に大変です。
そこで私がどのような生活を送っていたのか振り返って現在休職中の方やこれから休職される方の参考にして頂ければと思っています。
休職1か月目(まだまだ心も身体も辛い)
現在の生活状況や治療状況について上司と直接面談したりしていました。
休職した直後で勤務地の最寄りの駅に近づくにつれて動悸や心拍数が上がっていくのを実感し、まだまだ精神的にも辛い状況だなとすぐに実感できました。
休職3か月目(少し生活リズムも安定してきた)
規則正しい生活リズムを維持し、主治医の指示どおりに薬も服用していました。
徐々に外にも出られるようになり以前よりも気持ちが前向きになってきました。
自分の適応障害が良くなってきたのか確かめるために試しに自分の勤務地の最寄り駅まで電車で外出してみたり、通勤経路を歩いてみたりなんかもしてみました。
休職1か月目に感じていた動悸の高まりも感じないし、気持ちにも不安定さは感じられなかったので復職への意欲も高くなってきた時期でした。
休職10か月目(社会復帰準備)
この頃には体力も回復し生活リズムも安定してきました。職場まで電車に乗って挨拶にいくという所からスタートして徐々に復職していきましょうということになりました。
ところが、職場に通い出して3日目に心が折れてしまい再び休職することになってしまいました。
復職失敗をして学んだこと
医師の指示通りに服薬もし、起床時間も就寝時間も同じ時間になるように心がけ、毎日外に出て適度に身体を動かしてと生活リズムも安定させて自分では自信を持って復職に臨んだのですが、職場には3日顔を出しただけで再び心が折れてしまったのですが、自分ではなぜなのか理由が分からずとても落ち込んでしまっていました。
自分はこのまま社会復帰ができずに取り残されてしまうのではないかという不安でいっぱいになっていました。
私が復職に失敗してしまったときの振り返りを下記に紹介しています
発達障害(ADHD)の私が障害を受け入れるために効果的だった方法
発達障害を持っていると仕事をしていて『うまくいかない』『上司から怒られて落ち込んでしまう』という嫌な経験をしたことがある人、多いのではないでしょうか。
この記事では、大人になってから発達障害と診断された私が
- ADHDの特性理解が深まった
- 休職→復職に効果的だった
- ADHDの特性由来の短所を長所に置き換え直して前向きな気持ちになる
ことができた方法について紹介しています。
- 物事の優先順位をつけるのが苦手
- 書類の誤字や脱字が多い
- 約束の時間につい遅刻してしまう
- 忘れ物が多い
発達障害を持っていない人でもこれらの事が苦手な人はいます。なのでなかなか理解されにくいんです。「こんなの誰にでもあるよ」
「そんなのできないのら私だって発達障害だよ」
と言われた経験がある人はきっと私だけではないと思います。そんな辛い事を言われたら
『自分はなんてダメな人間なんだ』
と自己肯定感が下がってしまいます。
私は落ち込んでは自分を責めるといったことを繰り返すうちに適応障害になってしまい、仕事を2年半も休職してしまいました。
そんな辛いときに少しでも気持ちが楽になれる方法として参考になればと思って過去の記事を紹介させて頂きます。
仕事や人間関係で辛い発達凸凹の人に読んでもらいたい記事
私は警察に在職中に職場の異動がきっかで新しい人間関係や業務にうまく対応できなくなり、そのストレスからADHDの診断を受けることになりました。
適応障害の発症の背景で、最近増えているのが大人になってからわかるいわゆる「大人の発達障害」の問題があります。
私も「大人の発達障害」の当事者の一人として発達障害の診断を受ける前までなぜかモヤモヤすることや辛い出来事に苦しんできていました。
仕事をし始めてからやっとわかる「大人の発達障害」
発達障害にはいくつかの種類があり、大人になってからはADHD(注意欠如多動症)やASD(自閉症スペクトラム症)がよく見られます。
発達障害を抱えていると、障害がない人が多数を占める組織や企業の中では生きづらさを感じやすいです。発達障害の特性が軽度の方であれば、学校生活を送っている間は何とか集団内でやっていくことができても大学進学で一人暮らしを始めたり、就職をするなど「自立」を求められるライフサイクルの段階に入るとつまづく人が多いです。
合わない環境で無理していると適応障害のきっかけになる
発達障害を持っていると日常生活や仕事での失敗体験やコミュニケーションでうまくいかなくて悩んでしまう方が多いですが私もその中の一人です。
新しく異動した部署では前の部署よりも業務量が多く、徐々に職場の忙しさに対応できなくなっていき、それに伴い書類のミスや失敗も増えていきました。
忙しい職場と度重なるミスが重なり精神的にも追い込まれていき、それが適応障害の原因となり休職に至ります。
元々、複数の事を同時にこなしたり、長時間集中力を維持して作業を続けることが苦手な特性に加えて業務量が多いという環境が重なって適応障害になったのでした。
私は適応障害と診断されて以降、今までの生活の状況や仕事でつまづいた原因を探っていく過程で適応障害の背景に発達障害があるということが分かりました。
自分が勤務を希望していた部署でしたが自分にとっては合わない環境だということが発達障害と診断されてやっと分かりました。「合わない環境」で我慢して働き続けると「長所や得意なこと」を持っていても自分の欠点や短所ばかりが気になってしまい、自分が本来持っている長所が分からなくなってしまいます。
自分に合わない環境で無理をし続けることがとても辛かったという私の体験談を下記の記事に載せていrますのでお読みいただけたらと思います。
休職中の警察官にお伝えしたいこと
私は警視庁の警察官として13年間勤務してきました。在職中に仕事や職場の人間関係のストレスから適応障害を発症して約2年半休職していました。そして休職中に発達障害の1種であるADHD(注意欠如・多動症)の診断を受けました。
適応障害で休職した経験のある元警察官として現在休職されている、または今仕事や職場の人間関係で悩まれている警察官の方がこの記事を見ていらっしゃったら今後の参考にして頂きたく、以前書いた「休職中の警察官にお伝えしたいこと」の記事について紹介したいと思います。
この記事では休職している警察官が
- 休職中にやっておきたいこと
- 復職後の過ごし方
- 警察以外の別の道を考えようかなと思ったとき
について私の経験をもとに紹介しています。
休職した理由について
私は職場内の環境と人間関係が原因で適応障害になり約2年半休職していました。
業務量の多い部署に配属されたことや異動に伴う職場環境の急激な変化が起こったことで「苦手なこと」や「できないこと」が急に増え、目の前の「やるべきこと」を処理しきれなくなりました。
受けるストレスが爆増してしまい適応障害の発症に至りました。休職期間中に発達障害、ADHD(注意欠如・多動症)の診断を受けました。
周りの同僚や上司がいとも簡単にできることが自分にはどうしてもできなかった理由がはっきり分かったのでした。
休職中にやっておきたいこと
信頼できる病院・医師を探す
どうにもこうにも精神的につらくなったら診療内科・精神科等を受診して「適応障害」「うつ病」などを診断してもらって休職することができます。
休職に入ったら受診した病院に長期間通うことになります。自分にとって信頼できない・相性の悪い主治医た担当になると余計症状が悪くなったり、復職するまでの期間が長くなってしまうことだってあります。
病気を治すために通っているのに余計ストレスが溜まってしまいます。
私は最初に「適応障害」と診断された病院に不信感があり、今通っている自宅近くの病院に転院しました。
職場から紹介された病院だったので転院することに少し抵抗を感じたのですが思い切って病院を変えました。
警察の組織にいると上下関係が厳しすぎて私は萎縮しがちでした。(それも適応障害の原因の一つかもしれないです)「これをやったらいけないんじゃないか、これはやってもいいのかな?」とかそんな思いにいつも縛られていたような気がします。
カウンセリングやリワークプログラムがある病院を探す
私は一度復職に失敗しています。
私は失敗を通じて通院して薬を処方してもらってだけの治療だけでは限界があると感じました。
確かに診療内科の先生は自分の話をよく聞いてくれ、相談にも対応してくれるのでとても信頼できる先生だと思います。
ただ、診察時間は限られています。
一般的な精神科・診療内科の診察時間は5分程度だと言われています。
この限られた時間内で自分の悩みや相談を全て話して解決するのはとても難しいです。
私の場合は「適応障害」だけでなく発達障害も抱えています。
発達障害の特性についてもどのようにして特性と付き合って復職していくか専門家にアドバイスを受けながら受け入れる必要がありましたが5分程度の時間ではそこまで相談する余裕はありませんでした。
そのことを主治医に相談してみると主治医からリワークプログラムに参加してみましょうという提案を頂いて治療に参加することになりました。
リワークプログラムとは復職支援プログラムとも言って、私のように「適応障害」や「うつ病」などで休職した人たちが心理職の指導の元で復職に向けて自分の病気と向き合ったりするための治療のことです。ここでは診察などの5分間診療とは違って半日など長い時間プログラムに参加することができるのでじっくりと自分の病気と向き合うことができ、それが復職につながりました。
復職後の対応について
私が復職するまでの道のりは大変でした。自分の体調の回復だけなく職場環境や周囲の人間関係も含めて色々なことがありました。
警察内部のことはあまり公には伝えられないので具体的なことはあまり紹介できないのですが、私がやったことは
自分の取扱説明書を作って職場に伝えたこと
でした。
自分の発達障害のこと、仕事で配慮してもらいたいことなど最初は口頭で伝えていたんですが、それだとなかなか理解してもらえませんでした。
説明が下手だというのもありますが、上司が目の前にいるとビビッてしまってうまく話せない。家で家族や友人と話すときはすらすらと自分のことを話せるのに職場だと頭が真っ白になってしまう。
後になって分かったのですが、自分にとって居心地のいい場所でないとうまく言葉がでない。ということがあるのかなと感じました。
私のようにうまく人前で自分の困り事や障害について相談できないという方は下記の記事を読んでみて下さい。
ADHDの浪費癖を止める方法
ADHDを持っている私は金銭管理が苦手です。衝動的に物を買いたくなるという気持ちを抑えることが難しいのです。
気が付いたらコンビニでお菓子に数千円
必要がないのに同じものが家に何個もあったり・・・・・・
自分で支出をコントロールして使うことができない私💦💦💦💦
お金の管理や貯金について実施している対策について詳細の記事が下記にあります。
ADHDの私は金銭管理がとても苦手です。苦手というレベルを超えて私にお金を持たせると自分でも何を買うのか分かりません。
『おカネ 持たせちゃダメ ゼッタイ』です。
そんな私でも今は妻の協力と自分なりの工夫で余計な出費をしないでやっております。
この記事では金銭の出費が多くて困っている人に向けてお金を上手に管理する方法を紹介しています。
発達凸凹さんがパートナーと円滑な関係を築くためのヒント
発達障害の人は人間関係で悩みや問題を抱えやすい人が多いと言われています。
「発達障害の夫との離婚」や「カサンドラ症候群」といった発達障害由来の人間関係のトラブルについてSNSなどで検索するとたくさん出てきます。
発達障害の人はそれぞれ独自の世界観やこだわり、個性を持った人が多く、他人と関わる際にそれらが原因でトラブルになることがあります。
私も家族のいる発達障害の当事者の一人として、社会人の一人として発達障害の特性に由来する課題に直面することがあります。
この記事はパートナーと関わるときに私が考えている記事を載せています。
人に相談することのメリット
この記事は誰かに頼ることや相談することに抵抗がある人に読んで頂きたい内容です。
特に仕事で失敗してしまって悩んでいるとか職場の人間関係で悩んでいるなどの悩みを抱えている人に読んで頂きたいです。
カウンセリングに行きたいけど相談しても結局変わらないと思っている方や誰かに頼ることはいけないことだ、頼ることは人に迷惑をかけることだ
と感じているとなかなか相談の第一歩を踏み出すことができません(私含め)
私は仕事で失敗が重なったことのストレスに加えて、職場の人間関係に悩んでいました。
誰かに悩みを相談することができれば適応障害を発症して休職に至ることはなかったのかもしれませんが、人に相談すること、頼ることが出来ませんでした。
この記事を読むことで相談するという事はとても良いこと、誰かに頼ることは必要なことだということが分かるようになると思います。
【無料のミイダス自己分析ツール】を活用して自分の長所や強みを発掘してみよう
発達障害には才能がある。才能を生かせないのは自分の苦手なことをなんとかしないと思い込んでいるだけ。自己分析をして自分の長所や才能を見つけて伸ばしましょう。
っていろんな人が言っているけど………
じゃあ実際、自分の才能なんてどうすれば見つかるの?
自分には長所なんてまったくないよ!
と心の中でツッコミたくなったのは私だけでしょうか?
私はずっと
「自分の長所や才能を見つけましょう」
という言葉にモヤモヤしてきました。
私は発達障害の一つのADHDを抱えています。
この障害の特性として
- 他の人は当たり前にできることでも全くできない
- 普通なら絶対しないような失敗を何度も繰り返す
という経験を数多くしてきました。
色々な失敗の積み重ねにより
自分は長所なんて一つもない、ポンコツな人間だ
と自己評価が低い人間として今までずっと過ごしてきました。
だから今さら
- 誰にでも長所や才能がある
- 長所を伸ばせばきっと輝く
と言われても気持ちが前向きになることはありませんでした。
失敗が多い発達障害を抱えている人なら私の気持ちに共感して下さる方も多いのではないかと思います。
ですが、輝く可能性はきっとあります。
まずは冷静に自分の長所と短所を分析して改善点を分析してみてはどうでしょうか。
自分の長所や短所がはっきり分からない方、ミイダスという無料の診断ツールで簡単に自己分析する事ができます。
就職活動や転職活動の際の自己分析ツールとしてもこの記事を読んでお役立ていただけたらと思います。
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